人間が自然の中に生まれ、自然から食物などの恵みを得、
他の生命体と仲良くし、最後は自然に還っていきます。
人間は自然という生態系の中で生きてきた自然物です。
しかし近代人は、何世紀にもわたって、自然から距離をおき
自然を破壊し利用して、文明を発展させてきました。
その結果、今や世界の陸地の75%がひどく改変され、
湿地の85%以上が消失し、種の絶滅速度が増しています。
人間の仕打ちに、自然はもう悲鳴を上げています。
ウイルスは遺伝子そのものなので、生命体に寄生してのみ生存可能です。
近年のウイルス感染症は、自然破壊によって野生動物との接触を加速したことが原因です。
今回のコロナ禍も自然を侮ったための自然から逆襲です、
自然の一部として、人間はもっと謙虚になるべきです。
医聖と呼ばれる2500年前のギリシアのヒポクラテスは、薬草による自然医療を行っていました。
以来薬物が発明され100年ほど前まで、ヨーロッパの医療は薬草使用が中心でした。
わが国でも同様で、人体と言う自然物を自然界の一部として捉え、
自然から離れると病気になる、自然と調和させることが健康の秘訣であると信じていました。
昔は、風邪には生姜湯を飲ませてもらったり、リンゴをすって食べさせてもらったり、
たっぷり母に甘えられる(?)のが何よりの薬でした。
今もヨーロッパの病院では、風邪には薬は処方されません。
自然の中に癒しの源が無数に存在します。
それはドクダミだったり、伝統食だったり、森林浴だったり、温泉浴だったり、座禅かもしれません。
そうです。自然と言う癒しシステムに育まれて人間は生き抜いてきたのです。
私は半世紀、どうしたらより健康になれるか研究し、
そうだ、人間が自然に還ることが必須であると気づきました。
自然から離れるほど病気になり、自然にどっぷりつかるほど健康になれます。
より健康になりたいなら、今、自分が自然に還るとはどういうことなのか探しましょう。
空を見、星を見、草木の臭いを嗅ぎ、出来るだけ自然物を食し、
気持ちを自然体に近づけてリラックスすることが、我々でも可能な自然への帰還の実践です。
必ず、より健康になれます。